牧かずま |
Profile |
牧かずま(まきかずま)、本名・中井広良。1928年(昭和3年)7月、山梨県に生まれる。夫人は赤松セツ子(赤松節子)。埼玉県新座市において夫婦で「牧工房」を営んでいた。
牧は2009年9月23日に急逝し、赤松も2011年3月に亡くなっている。
牧工房の作品としては子供家具(ベビータンス)などがあり、「マキKAZUMA」とサインが入る。
同じサインで鉛筆・メモ帳などの文具や水筒・お弁当箱も見掛ける。そのうちもっとも有名なのは「ララちゃん」シリーズ。
1957年当時は、本名からの変化で「中井宏美」「中井広美」「中井ひろみ」「中井紀子」「中井乃里子」「中井のり子」「牧のり子」「牧かづみ」「牧かずま」「牧数馬」と 様々なHNを使用していたが、1958年からは「牧かずま」にほぼ統一されている。 小学館豪華愛蔵版「忍者武芸帳」第2巻(1983年)月報内白土による寄稿「『忍者武芸帳』書き始めの頃…」や 「月刊漫画ガロ」1994年9月号掲載の対談記事「白土三平×長井勝一」(1996年3月号に再録)では「Mさん」と表記されている。 白土は1958年夏頃まで牧の手伝いをしていた可能性が高く、その内「赤い松葉づえ」(1958年)は白土の代作だろうと考えられている。 また、1959年7月に発表された白土作品「消え行く少女」のストーリーの内少女漫画的な部分は、牧の「しあわせの星」(1958年)と重なる部分が結構多く、 この「しあわせの星」が描かれた時期は「赤い松葉づえ」の発表時期とも重なるので、これが白土の目に触れた可能性が高いのは確かだろう。 それでも貸本「母波小波 前編」には「KOMA PR」として「牧かずま・谷由紀夫・なかいのりこ・和田芳夫」と記述がある中に白土の名前は無い。 |
1958年までの作品発表歴 |
「あの星この星」中井紀子(1957年4月20日発行/A5貸本/金園社・面白漫画全集63) ※掲載曲二曲共作詞作曲「中井乃里子」記述
「くれない天兵」牧数馬(1957年6月25日発行/B6貸本/曙出版・あけぼのまんが選152) ※中扉「紅天兵」 「赤い猫」牧かづみ(1957年7月25日発行/B6貸本/島村出版・シマムラ漫画シリーズ79) ※中扉「牧かずま」 「悲しきちぎれ雲」中井宏美(雑誌「少女ブック」1957年夏休み増刊号/集英社)※貸本「雪ぞら晴れて」赤松セツ子(東邦図書出版社)に再録 「青空娘」牧かずま(原作:源氏鶏太/雑誌「少女ブック」1957年8月号-1958年3月号/集英社) 「少女白菊」なかいひろみ(雑誌「少女ブック」1957年9月号複合付録/集英社) 「ばら色の妖精」牧のり子(1957年11月発行/B6貸本/日本漫画社・前-31) ※中扉「中井広美」 「母のよびごえ」中井ひろみ(1957年12月30日発行/A5貸本「嵐(感激篇)」内/金園社・面白漫画全集97) 「かあさん峠の白い花」牧かずま(雑誌「少女ブック」1958年1月新年増刊号/集英社) 「仙術少年くれない天兵」牧かずま(雑誌「日の丸」1958年1月号-5月号/集英社) ※前出同名貸本とは別作品 「母波小波 前編」牧かずま(1958年1月10日発行/B6貸本/若木書房・傑作漫画全集395) ※原作「中井のり子」記述 「虹のふるさと」牧かずま(原作:みなみせいや/雑誌「少女ブック」1958年3月号複合付録/集英社) 「母波小波 後編」牧かづま(1958年4月15日発行/B6貸本/若木書房・傑作漫画全集406) 「しあわせの星」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年4月号付録/講談社) 「赤い松葉づえ」牧かずま(雑誌「なかよし」1958年4月号-8月号付録、9月号本誌/講談社) ※連載終了後貸本化、加筆修正全5巻(1958年/B6貸本/東洋漫画出版) 「クローバーひめと赤いチューリップ」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年6月号付録/講談社) 「赤いふうせん」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年7月号/講談社) 「どろんこ天使」牧かずま(1958年8月15日発行/B6貸本/島村出版・シマムラ漫画シリーズ154) 「おとうさん早く帰って」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年9月号本誌/講談社) 「えくぼちゃん」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年10月号本誌/講談社) 「天使のおくり物」牧かずま(雑誌「たのしい四年生」1958年11月号本誌/講談社) |