ファンクラブ・同人関連
忍風カムイ外伝ファンクラブ (1976年-)
※忍風カムイ外伝ファンクラブ会誌「疾風(HAYATE)」創刊号(1976年12月9日発行)表紙

1976年12月に会誌第1号が頒布され発足した「忍風カムイ外伝ファンクラブ」というものがあったことを知っている人は少ないと思う。私は入会していたわけではないのだが、「ロマンアルバム10 忍風カムイ外伝」(1978年)でその存在を知り、古書店で会誌を1979年2月発行の第14号まで手に入れた。以降何号まで続いたのかは不明。内容は毎号アニメ「忍風カムイ外伝」のイラストやファンの投稿・アニメ関係者インタビュー、関連する新聞記事のスクラップ、絵コンテ、他のアニメの話題や作品「カムイ外伝(第一部)」各話小論などと多岐に亘っている。サスケはアトムを意識し作られた作品だということや、アニメ「ワタリ」のことなどここからしか得られない情報も多かった。逆に公式であるロマンアルバムにカルタ情報やその画像などを勝手に盗られた、などとも書いてある。会誌「疾風」第3号内の鷺巣政安インタビューからの要約であるが、「サスケ」連載前夜、白土作品は貸本でかなりの人気があったが、その作風から大手出版社には嫌われていた。講談社・小学館と作品を連載するも意見の相違から中止となった経緯があるため、白土側でも大手出版社を嫌っていた。当時雑誌「少年」編集部に白土に近い考えの人間が一人いたらしく(これは桑田裕のことだろう)、白土作品の連載を会議で打診したが、他の編集者は全員反対。当時「少年」の看板作品が「鉄腕アトム」であったので、白土にアトムみたいな絵でお願いできないかと提案したところ今度は白土が反対。しかし、貧しい暮らしをしていた白土が妥協し「サスケ」が生まれたということだそうだ。会誌「疾風」第5号内、会員による犬万を作成したレポートなどはとても面白いものである。
山形屋 (1990年-)
※小山春夫未公認F.C.&山形屋同人誌「向山」(1994年8月7日発行)裏表紙

山形勲魚個人サークル。1994年夏、山形屋名義でコミックマーケット(通称コミケ)スペース初参加の際に発行した白土本第2弾「向山」において、1992年に発行を予定していた紅花堂の白土同人誌「赤猫」を吸収。 白土本第1弾(二つ折りの準備号)「練馬」はその1年と数ヶ月前に頒布されている。白土本第3弾「豊島園」は1995年夏に発行の予定だったが未遂に終わっている。 1994年夏以前はコミックマーケットでは委託、それでもコミックストリート(通称コミスト)では「小山春夫未公認F.C.&山形屋」で複数回スペース参加している。 1990年夏、山形初のオフセット本「莫迦本」頒布直後にHNが「山形勇魚」から「山形勲魚」に変わり、のちに「山形伊佐衛門」「石原依門」と変化している。 同人誌「向山」の内容は白土作品全般を素材にしたパロディ漫画やイラストが中心だが、想田四によるコラム「白土三平的マンガ群」や、白土キャラクターなどを独自の視点で解説した「人名辞典」など詳しいことまで載る。 「エリーのアトリエ」のキャラクターデザインで有名な氏のサイトは1997年から続いているが、現在長期休暇中になっている。 drawr「影丸」
日陰一族 (1997年-)
※日陰一族同人誌「埼玉県流」(2000年12月29日発行)表紙

うっかり半兵衛個人サークル。1997年以来、コミックマーケットにおいて毎年自主制作同人誌の頒布を続けている。内容は主に白土作品全般を素材にしたパロディ漫画やイラスト。2001年にはサイト「日陰一族」を開設している。今でも手に入る本が複数あるので詳細はそちらで。
玉嬰飯店 (1999年-)
※玉嬰飯店同人誌「平成忍者劇場。2001」(2001年8月11日発行)表紙

柳みをら個人サークル。1999年以来、コミックマーケットにおいて自主制作同人誌の頒布を続けている。内容は主に白土作品全般を素材にしたパロディ漫画やイラスト。2010年にサイト「金平糖」を開設している。