アニメーション関連  [サスケ] [忍風カムイ外伝]
少年忍者 風のフジ丸 (全65回)
放送日 : 1964年6月7日-1965年8月31日 (毎週日曜日18:30-19:00、第32話以降は毎週火曜日19:30-20:00)
放送局 : NETテレビ (日本教育テレビの略、現在のテレビ朝日)
各回タイトル (白土の原作を使用した第28話までのみ)
 第1話 フジ丸参上
 第2話 狼ケ原の決闘
 第3話 風魔砦の対決
 第4話 追跡者
 第5話 謎の怪剣士
 第6話 亡霊の洞穴
 第7話 (総集編)
 第8話 忍法木の葉がくれ
 第9話 水晶の谷
 第10話 龍煙の謎
 第11話 乱心法暗夜の術
 第12話 地獄砦の忍者
 第13話 謎の女忍者
 第14話 (総集編)
 第15話 虫遁変化の術
 第16話 恐怖の風車手裏剣
 第17話 忍法蛍火の術
 第18話 吸血いもり沼
 第19話 伊賀流刃の竜
 第20話 忍び凧の脱出
 第21話 子の刻参上
 第22話 死の絶壁
 第23話 死神小僧の挑戦
 第24話 (総集編)
 第25話 忍法ぎやまん砦
 第26話 忍法顔とりの術
 第27話 忍法雷発の術
 第28話 竜煙の巻 大団円
白土との関連
白土作品「忍者旋風」(風魔忍風伝)を原作に第28話までの脚本が書かれている。 第29話以降は、原作にはないオリジナルストーリーで放映継続された。 これは制作の東映動画がキャラクター権を独占するために白土を原作者から外した(参考:旧「WEBアニメスタイル」サイト内「白川大作インタビュー6」)ためで、以後白土は自作品の映像化に対し反応を厳しくする。 キャラクターデザインをしたのは楠部大吉郎で、原作そのままではない。
東映動画制作のテレビアニメ第2弾。モノクロ放送(一部カラー放送)。 タイトルの「フジ丸」はスポンサーの藤沢薬品から付けられている。 毎回番組の最後に初見良昭による「忍法千一夜」が併せて放送され、初見はSS「忍者旋風」第1巻の寄稿文(SB版に再録)においてその時のことを語っている。 放映中、テレビ版を再編集した3本の映画版が作られている。 放送に併せ、久松文雄による漫画版が「ぼくら」に連載された(1964年7月号-)。これは2005年6月にマンガショップから単行本全3巻で刊行された。

DVD
下記DVDには第1話、第3話、第4話、第27話の4回分のみが収録されている。

「東映アニメモノクロ傑作選 Vol.1」(2005年3月18日発売/ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント) ※ボックスセット内、絶版
「少年忍者 風のフジ丸」(2006年1月25日発売/ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント) ※単体での再発売、絶版

2013年、DXD-BOX全二巻に全話収録される。
サスケ (全29回)
放送日 : 1968年9月3日-1969年3月25日 (毎週火曜日19:00-19:30)
放送局 : TBSテレビ
各回タイトル
 第1話 風移し
 第2話 謎のこけし
 第3話 炎がくれ
 第4話 通り魔
 第5話 人喰魚
 第6話 竜神
 第7話 まぼろしの母
 第8話 九鬼一族
 第9話 人買い
 第10話 鬼姫
 第11話 闇笛
 第12話 砂地獄
 第13話 百鬼示現斎
 第14話 忍術対幻術
 第15話 四つの命
 第16話 赤い雨
 第17話 霧消し
 第18話 霧隠才蔵
 第19話 回転稲妻斬り
 第20話 縄張り
 第21話 おとし穴
 第22話 隠れ里
 第23話 すがる谷
 第24話 吹雪の愛
 第25話 影ぬい
 第26話 白い鹿
 第27話 不死身の男
 第28話 おぼろ影
 第29話 走れ!サスケ
白土との関連
白土作品「サスケ」(1961年)の中盤までを原作に脚本が書かれている。TCJ(Television Corporation of Japan)の高橋茂人が白土を説得し実現した。
TCJ制作のテレビアニメ。カラー放送。スポンサーは森永製菓。放映に併せた展開として各社からEPレコードが約10種ほど発売され、絵物語や漫画も連載された。 このアニメに合わせた絵物語・漫画にオリジナルなストーリーはなく、全て1961年の初出「サスケ」をなぞったもの。
タイアップ雑誌連載
全て白土自身の関わりはないが、「サスケ(リメイク版)」と「サスケ(絵物語版)」(オールカラー)は作者表記部分に白土の名前が掲げてあるので、一応白土作品という括りに含まれる。 久松版「サスケ(絵物語)」は連載第1回目のカラー扉頁のみ白土の絵(再録)を使用している。

「サスケ(リメイク版)」全42回 : 「週刊少年サンデー」1968年8月4日号(32号)-1969年5月25日号(22号)/小学館
・「サスケ(絵物語版)」全10回(オールカラー) : 「小学一年生」1968年9月号-1969年3月号 / 「小学二年生」1969年4月号-1969年6月号/小学館
・「サスケ(絵物語版)」全10回(久松文雄・画) : 「小学二年生」1968年9月号-1969年3月号 / 「小学三年生」1969年4月号-1969年6月号/小学館
・「TVカラー劇場サスケ」全7回(アニメセルマンガ) : 「少年ブック」1968年9月号-1969年3月号/集英社

※久松版「サスケ(絵物語)」より
DVD
「サスケ DVD-BOX」全2巻(日本コロムビア) ※ボックスセット、絶版
 ・BOX1(第1-16話/2001年7月20日発売)
 ・BOX2(第17-29話・劇場版/2001年9月21日発売)

「サスケ」全7巻 (日本コロムビア) ※単体での再発売、絶版
 ・巻之壱(第1-4話/2002年10月19日発売)
 ・巻之弐(第5-8話/2002年10月19日発売)
 ・巻之参(第9-12話/2002年10月19日発売)
 ・巻之四(第13-16話/2002年10月19日発売)
 ・巻之五(第17-20話/2002年12月21日発売)
 ・巻之六(第21-24話/2002年12月21日発売)
 ・巻之七(第25-29話/2002年12月21日発売)

「サスケ Complete BOX」全2巻(コロムビアミュージックエンタテインメント) ※廉価版ボックスセット、絶版
 ・上巻(第1-16話/2007年3月21日限定発売)
 ・下巻(第17-29話・劇場版/2007年3月21日限定発売)
忍者武芸帳 (未放送)
白土との関連
白土作品「忍者武芸帳」(1959年)を原作に作られる企画だったが、白土が拒否、急遽「忍風カムイ外伝」に企画変更となった。
「忍風カムイ外伝」のDVD「巻之七」にパイロットフィルム(1分37秒、モノクロ)が収録されている。 あとのことになるが、忍風カムイ外伝ファンクラブ会誌「疾風」創刊号(1976年12月9日発行)にはエイケンの鷺巣政安による 「エイケンのこれからの希望として、忍者武芸帖などをてがけてみたいと思っています」という言葉が載っている。もちろん実現はしなかったが、制作会社側としては数年間アニメ化の希望を捨てていなかったようだ。


※パイロットフィルムより、右の影丸人物設定画はロマンアルバム10「忍風カムイ外伝」(下に紹介)内の「白土三平の世界と作品」からのもの
忍風カムイ外伝 (全26回)
放送日 : 1969年4月6日-1969年9月28日 (毎週日曜日18:30-19:00)
放送局 : フジテレビ
各回タイトル
 第1話 雀落し
 第2話 飯綱落し
 第3話 月影
 第4話 むささび
 第5話 常風
 第6話 九の一
 第7話 五つ
 第8話 木くらげ
 第9話 暗鬼
 第10話 空蝉
 第11話 下人
 第12話 狂馬
 第13話 天人
 第14話 移し身
 第15話 老忍
 第16話 抜忍
 第17話 黒鍬
 第18話 追跡
 第19話 りんどう
 第20話 憑き移し
 第21話 女左衛門
 第22話 一白
 第23話 双忍
 第24話 鮫殺人
 第25話 月日貝
 第26話 十文字霞くづし
白土との関連
白土作品「カムイ外伝(第一部)」(1965年)を原作に脚本が書かれている。 主題歌「忍のテーマ」および挿入歌「白いつばめ」の作詞は、白土夫人である李春子が担当している。
TCJ動画センター(エイケン)制作のテレビアニメ。カラー放送。企画は宣弘社および瑞鷹エンタープライズ。テーマが子供向けでないため、視聴率は振るわなかった。 瑞鷹エンタープライズは1969年3月、TCJのアニメーション制作部門が独立しTCJ動画センター(エイケン)になるとともに退社した高橋茂人が創った会社である。関連グッズなどに使われた証紙には、その設立祝いとして白土が画いた「飛翔するタカ」のロゴを使用している。瑞鷹エンタープライズはアニメーションの歴史の中でも重要な位置を占めており、その経緯はWikipedia「瑞鷹株式会社」に書いた。だが「月刊漫画ガロ」の末期と同様、社員の反発から内部崩壊した組織については関係者も詳細を語りたがらないため、情報は乏しい。 1970年?に放送された東京テレビ動画(のちの日本テレビ動画)制作の帯アニメ「シートン動物記」(紙芝居的なアニメ)なども、同じような理由で情報が皆無に等しい。勘違いされるが、このテレビ番組「シートン動物記」は白土とは全く無関係なもの。

※1974年当時の瑞鷹エンタープライズ証紙(シール)、銀地に緑色のインクで印刷されている
第21-26話について
原作は全20話、当然放送の20回分までしかなかった。後半6回分の脚本は、各回原稿用紙3、4枚分のプロットを白土が作り、田代による脚色で制作された。 田代は白土と直接は話さず、プロデューサーを通して白土の意向を細かく聞き、脚本の修整など推敲を重ねている。

白土さんがね、当時の原稿用紙で3・4枚ぐらいのものを、毎回届けてくださったわけですよ。で、それを今度は逆に脚色しまして、ラストまでもっていったんですけどね。
※DVD「巻之七」収録の田代淳二インタビューより

原作者白土からプロット等の指示を受けてシナリオが練られ、絵作りが行われたのである。その指示がいかに綿密で力のこもったものであり、制作側の姿勢がいかに白土のイメージに対し忠実・正確を期していたかは、実に放映終了後十年以上を経て、白土が再開した『カムイ外伝』の物語(第二部)と比較してみれば容易に理解出来よう。アニメーション化にさいし、そこまでして自分のイメージを正しく伝えようとした原作者もほかにないが、原作・原作者の世界にかくも徹底して入れ込み続けた脚本家・制作スタッフたちの執念にもまた凄まじいものがある。
※DVD「巻之六」付属の解説文より

こうして出来た第21-26話を再編集したものが1971年公開の映画版である。白土がこのアニメのために提供した話は1982年に作品としても世に出ている。それが「カムイ外伝第二部」内の「スガルの島」編で、アニメよりも大人向けの内容になっている。
DVD
最初に発売された単発DVDは各回「オープニング→本編→次回予告→エンディング」という流れだが、本編のみを連続して再生する機能も付いている。 かつてのVHS版の延長で、オープニングとエンディングは1つのものを使いまわしている。 そのため、オープニングはいいのだが、エンドクレジットの「声の出演」部分が全て第1話のものになってしまっている。 これはこの後に発売された「忍風カムイ外伝 DVD-BOX」全2巻にも引き継がれた。 それでも「時代劇専門チャンネル」で何度か放送されたものや、2009年に「ホームドラマチャンネル」で放送されたものは、きちんと各話のものになっている。 「巻之壱」から「巻之七」までには映像特典として、このDVD用に作られた解説映像(本編映像の一部を加工したもの)も収録されている。 「巻之七」には、次回予告全25編連続再生機能や、未放送アニメ「忍者武芸帳」のパイロットフィルム、スタッフの福田皖(作画)・渡辺米彦(演出)・田代淳二(脚本)各氏インタビューも収録されてる。 「月日貝の巻」には海外版予告編や海外版オープニング・エンディング、未放送アニメ「ワタリ」のパイロットフィルム、スタッフの関修一(キャラクターデザイン)と鷲巣政安(プランナー)による対談が収録されている。

「忍風カムイ外伝」全7巻・劇場版 (IMAGICA/各5000円) ※絶版
 ・巻之壱(第1-4話/1999年10月22日発売) ※ジャケットイラスト初出:「月刊漫画ガロ」1966年1月号表紙画
 ・巻之弐(第5-8話/1999年11月26日発売) ※ジャケットイラスト初出:ソノシート「カムイ外伝」(1969年/朝日ソノラマ)
 ・巻之参(第9-12話/1999年12月22日発売) ※ジャケットイラスト初出:「月刊漫画ガロ」1965年11月号表紙画 (正確には「画集カムイ伝」が初出)
 ・巻之四(第13-16話/2000年1月25日発売) ※ジャケットイラスト初出:ソノシート「カムイ外伝」(1969年/朝日ソノラマ)
 ・巻之五(第17-20話/2000年2月25日発売) ※ジャケットイラスト初出:「月刊漫画ガロ」1965年7月号表紙画
 ・巻之六(第21-24話/2000年3月24日発売) ※ジャケットイラスト初出:ソノシート「カムイ外伝」(1969年/朝日ソノラマ)
 ・巻之七(第25-26話/2000年4月25日発売) ※ジャケットイラスト初出:「月刊漫画ガロ」1965年5月号表紙画 (正確には「画集カムイ伝」が初出)
 ・月日貝の巻(劇場版/2000年6月23日発売)



「忍風カムイ外伝 DVD-BOX」全2巻(エイベックス) ※ボックスセット、絶版
 ・BOX1(第1-16話/2004年12月22日予約限定発売)
 ・BOX2(第17-26話・劇場版/2005年2月16日予約限定発売)
Blu-ray
「忍風カムイ外伝 Blu-ray Complete BOX」(第1-26話・劇場版/2010年2月17日発売/松竹) ※ボックスセット
徳間書店
ロマンアルバム 10
忍風カムイ外伝
初版 : 1978年8月20日
定価 : 580円
全88頁
目次
ピンナップ「カムイの夙流変移抜刀霞斬」 ※P6
テーマ曲の歌詞・音譜掲載 ※P8
名画面集 ※P9-24
登場人物設定総資料 ※P25-40
第25話「月日貝」誌上再放映小説ダイジェスト ※P41-48
第25話「月日貝」全絵コンテ ※P49-55
全話ストーリー ※P56-64
カムイの忍術 ※P65-72
制作秘話(アニメスタッフによる座談会) ※P73-77
声優さんの話 ※P78-79
カムイ資料室 ※P80-83
白土三平の世界と作品 ※P84-85
アニメ「忍風カムイ外伝」の関連書籍。右上の画像のように、キャラクターの外見をアニメ用に変えた理由など裏話も載る。 「カムイ資料室」内の「幻のシノプシスの第1話」によると、初期製作資料では放映第1話の前に幻の第1話「抜け忍(伊賀赤目の滝)」があり、これは赤目の師匠がカムイの代わりに小頭命令である母子殺害を引き受けるという、カムイが抜けた理由をみせるものだった。これは「カムイ伝(第一部)」の全15巻型単行本では第4巻第三章の部分。「カムイ資料室」には当時のカムイ外伝キャラクター商品の紹介や当時の新聞・雑誌の批評、ファンクラブの会報などが載り、「白土三平の世界と作品」には白土の近影写真(「白土三平選集」第15巻のものの流用)やプロフィール、そしてアニメ「サスケ」「忍者武芸帳」「ワタリ」の設定資料が少しだけ載っている。
ワタリ (未放送)
白土との関連
白土作品「ワタリ」(1965年)を原作に作られる企画だったが、幻に終わる。
忍風カムイ外伝ファンクラブ会誌「疾風」第3号(1977年4月9日発行)の「エイケン(鷺巣政安)インタビュー」によると、 アニメ「ワタリ」の企画は1969年の「忍風カムイ外伝」終了後すぐに出されている。 動画担当の福田皖(きよむ)はその企画が通ることを待ち望みながら、「忍風カムイ外伝」の後番組である「サザエさん」を描いていたようだ。 一度彼を不憫に思った鷺巣の手配で、「別冊少年ジャンプ」創刊号(1970年1月発行)に「蟹」という作品を福田に発表させている。未読だがこの作品のヒロインはカムイに酷似するようだ。 福田は「別冊少年ジャンプ」1971年5月号にも「狂い犬」という作品を発表している。 結局「ワタリ」は企画倒れとなり、福田はエイケンを去った。

それから数年後の1978年、企画が復活する。推測だが、これはファンクラブの活動が影響したのではないだろうか。 「アニメージュ」1978年10月号内の「TV新企画取材レポート ワタリ」(P63-65)によると、1979年春からの放送予定になっている。 この取材レポートには白土の近影写真(「白土三平選集」第15巻のものの流用)とともに、複数の場面、エイケンの企画制作スタッフの詳細までもが掲載されており、放送はほぼ決定していたとみてよい。 動画スタッフには福田の名もあるが、残念ながらこの企画も流れた。スポンサーが付かなかったのだろうか。 福田はその後「まんが日本昔ばなし」の劇画タッチの回や、福田きよむ名義で忍者アニメ「NARUTO -ナルト-」の演出や絵コンテを担当している。
「忍風カムイ外伝」のDVD「月日貝の巻」にパイロットフィルム(キャラクターテストの静止画カラー映像)が収録されている。


※パイロットフィルムより