カムイ外伝第二部
作品解題
「カムイ外伝(第一部)」終了から16年経っての再開。連載は「ビッグコミック」1982年2月25日号の「はんざき1」で開始され、同誌1987年3月25日号の「吸血4」で終了している。 この作品は単行本化の際、連載時の扉絵がほぼ削除されている。それでもBC版旧SB版では収録されているものも一部あったが、それ以降のものでは全て描き下ろしのものに置き換えられている。 扉絵のうち一部は週刊の海外版「カムイ外伝」全37巻(1987年)表紙に使用されている。


※「ビッグコミック」1982年11月25日号、1984年9月25日号、1985年11月10日号、1987年3月25日号より

連載のうち1985年3月10日号、1985年6月25日号、1985年7月10日号、1985年9月25日号、1986年2月25日号の計5回は二色カラー4枚の掲載。


※「ビッグコミック」1985年3月10日号、1985年6月25日号、1985年7月10日号、1986年2月25日号より

連載枚数は各回32枚(扉頁含む)だが、例外として「上意異変(一)」の回のみは下の二色カラー扉が一枚付け足された33枚で掲載された。


※「ビッグコミック」1986年11月10日号より

単行本化の際、一部見開き調整のための改稿をおこなっている。 下に一部引用するが、左の2枚は1984年9月25日号に掲載のもので、単行本では連載時の2頁分が1頁に纏められた。夜が更け、朝になる様子が描かれている。 右の2枚は1985年12月25日号に掲載のもので、これも単行本では連載時の2頁分が1頁に纏められた。右の上のコマは前の頁との見開きになっている。


※「ビッグコミック」1984年9月25日号「剣風17棒心1」、1985年12月25日号「遠州4」より

また単行本化の際に、物語の流れ上1頁丸々が割愛されたものもある。右下は連載最終回のもので単行本ではセリフが次頁一コマ目に移動している。


※「ビッグコミック」1986年2月25日号「仕掛け崩れ前編」、1987年3月25日号「吸血4」より

最後に、私感だが単行本化の際に印刷は全体的にかすれ細かい線が消えてしまっている。これは新たな単行本が発行される度に薄くなっていっている気がする。 左下も連載時のものだが、線の有無によって表情も多少違ってみえる。 「カムイ外伝第二部」は小島剛夕作品から多くの影響を受けている。右下は1980年に発表された剛夕作品「くノ一百鬼」より、「伊児奈」(1986年)に似た構図がみられるコマを取り出したもの。


※「ビッグコミック」1984年1月10日号「剣風1草薙1」より
※「アクションデラックス No.4」(1980年10月5日発行/双葉社)掲載の小島剛夕作品「くノ一百鬼」(全100枚/二色カラー8枚)より