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旧小学館文庫/旧SB
旧小学館文庫
忍者武芸帳
影丸伝
全17巻
初版 : 1976年4月20日〜1976年12月20日
定価 : 第1巻330円/第2-4,7,8,13-17巻290円/第5,6,9-12巻260円
収録作品名
忍者武芸帳
13の短編 → 別頁に記載
第1巻・無風道人(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし
第2巻・土一揆(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):あとがき2頁、寄稿4頁/尾崎 秀樹「白土史観と忍者武芸帳」
第3巻・陰の流れ(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし
第4巻・八ツ身(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし
第5巻・地走り(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし
第6巻・しびれ(初版1976年5月20日/1976年4月下旬発売):付加なし
第7巻・顕形(初版1976年5月20日/1976年4月下旬発売):付加なし
第8巻・波の鼓(初版1976年7月20日/1976年6月下旬発売):付加なし
第9巻・影一族(初版1976年7月20日/1976年6月下旬発売):付加なし
第10巻・岩魚(初版1976年8月20日/1976年7月下旬発売):付加なし
第11巻・蔵六(初版1976年8月20日/1976年7月下旬発売):付加なし
第12巻・残骸(初版1976年9月20日/1976年8月下旬発売):付加なし
第13巻・群狼(初版1976年9月20日/1976年8月下旬発売):付加なし
第14巻・葉隠れ(初版1976年10月20日/1976年9月下旬発売):付加なし
第15巻・影の地帯(初版1976年10月20日/1976年9月下旬発売):付加なし
第16巻・血の代償(初版1976年11月20日/1976年10月下旬発売):付加なし
第17巻・不死鳥落つ(初版1976年12月20日/1976年11月下旬発売):付加なし
「忍者武芸帳」の3回目の単行本化。表紙画は日暮修一。第15巻初版本は「初版1976年10月20日」という記述であるのに重版本では「初版1976年6月20日」となってしまっているミスあり。 第10巻収録の「神隠し」はこれ以降「神かくし」というタイトルになる。 第17巻収録の「松喰虫」扉絵はこの単行本が初出で、以降全て同じ(詳細)
旧小学館文庫
カムイ外伝
全19巻
初版 : 1976年4月20日、1988年4月25日〜1989年7月20日
定価 : 第1,7巻330円/第2,3巻260円/第4,6,9,10,12,14-16巻400円/第5,8,11,13巻360円
定価(消費税法施行後に発売された税込価格のもの) : 第17巻410円/第18巻370円/第19巻310円
※全巻表紙描き下ろし
収録作品名
カムイ外伝(第一部) → 内訳
カムイ外伝第二部 → 内訳
七ツ桶の岩 ※第6巻に併載
第1巻・九の一(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):あとがき2頁、寄稿4頁/佐藤忠男「白土三平における〈技術〉の意味」
第2巻・下人(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし
第3巻・抜忍(初版1976年4月20日/1976年3月下旬発売):付加なし

第4巻・スガルの島一(初版1988年4月25日/1988年3月下旬発売):付加なし
第5巻・スガルの島二(初版1988年5月20日/1988年4月下旬発売):付加なし
第6巻・はんざき(初版1988年6月20日/1988年5月下旬発売):付加なし
第7巻・黒塚の風一(初版1988年7月20日/1988年6月下旬発売):付加なし
第8巻・黒塚の風二(初版1988年8月20日/1988年7月下旬発売):付加なし
第9巻・変身の色一(初版1988年9月20日/1988年8月下旬発売):付加なし
第10巻・変身の色二(初版1988年10月20日/1988年9月下旬発売):付加なし
第11巻・剣風一(初版1988年11月20日/1988年10月下旬発売):付加なし
第12巻・剣風二(初版1988年12月20日/1988年11月下旬発売):付加なし
第13巻・心旅(初版1989年1月20日/1988年12月下旬発売):付加なし
第14巻・盗人宿(初版1989年2月20日/1989年1月下旬発売):付加なし
第15巻・妖怪(初版1989年3月20日/1989年2月下旬発売):付加なし
第16巻・言霊(初版1989年4月20日/1989年3月下旬発売):付加なし
第17巻・飛天の酉蔵(初版1989年5月20日/1989年4月下旬発売):付加なし
第18巻・吸血(初版1989年6月20日/1989年5月下旬発売):付加なし
第19巻・上意異変(初版1989年7月20日/1989年6月下旬発売):付加なし
旧小学館文庫で唯一表紙を描き下ろしている。長く全3巻(第一部)の状態であったが、十年以上経って続刊(第二部)が刊行され全19巻になった。各話扉絵は連載時のものを使用。第4巻以降の各話扉絵も連載時のものを使用しているが、同じく連載時の扉絵を使用しているBC版とは一部異なる(「妖怪」扉など)。「七つ桶の岩」を併載しているため、第3巻の後に第6巻を読み、その後第4巻から読み進めれば初出順に読むことができる。ただ、最終章「吸血」は「上意異変」の前に収録されている。 この旧SB版以降「下人」の脱稿日記述が「1965年12月14日」から「1965年12月18日」に変わる。
第14巻の二重ナンバリングとすり替えカヴァー版について
旧小学館文庫「カムイ外伝」は第1-3巻(旧小学館文庫通し番号「61-63」)がまず発行された。12年後に第4-13巻(「51-60」)が発行されるが、続きのナンバーは過去の第1-3巻ですでに使用済みなため、第14巻(盗人宿)は飛んで「191」にするところを誤って「91」として発行してしまう(ナンバー「91」は「サスケ」第11巻ですでに使用済み)。それでも続刊の第15-19巻は正しいナンバリング(「192-196」)で発行される。

で、ここからがややこしい。1989年4月1日の消費税法施行(税率3%)があったからだ。小学館は全19巻完結後、第4-16巻の初版本在庫のカヴァーを全てすり替える。この時点で第14巻(盗人宿)のナンバリングは「191」に修正される。第4-16巻初版本のカヴァー袖に「全19巻・完結」と入っている場合、それは確実に「すり替えカヴァー」版である。よって、第4-16巻までの背表紙の一番下に★マークと価格が入っておらず「小学館文庫」の文字が四角で囲まれている場合、そのカヴァーに記載の価格は本当の初版本発行時の定価ではなく10円値上げした税込の定価なのである。出版社側としては「定価400円」のものを「定価410円(本体398円)」に変えた場合、2円の値下げでもあった。

※上がナンバリング「91」、下が「191」の第14巻背表紙
各巻表紙 (旧小学館文庫で唯一表紙を描き下ろしている)







旧小学館文庫
忍法秘話
全6巻
初版 : 1977年1月20日〜1977年5月20日
定価 : 各330円
収録作品名
短編集 → 別頁に記載
第1巻・スガル(初版1977年1月20日/1976年12月下旬発売):あとがき2頁、寄稿4頁/副田 義也「民衆の視点と情念」
第2巻・大摩のガロ(初版1977年1月20日/1976年12月下旬発売):付加なし
第3巻・イシミツ(初版1977年2月20日/1977年1月下旬発売):付加なし
第4巻・紛忍(初版1977年3月20日/1977年2月下旬発売):付加なし
第5巻・蟷螂(初版1977年4月20日/1977年3月下旬発売):付加なし
第6巻・剣風記(初版1977年5月20日/1977年4月下旬発売):付加なし
表紙画は日暮修一。
「忍法秘話」扉絵の変遷
別頁に記載
旧小学館文庫
サスケ
全15巻
初版 : 1977年2月20日〜1978年2月20日
定価 : 第1,3,7,8,15巻330円/第2,4-6,9-14巻290円
収録作品名
サスケ → 内訳
第1巻・猿飛の巻(初版1977年2月20日/1977年1月下旬発売):付加なし
第2巻・円月剣の巻(初版1977年2月20日/1977年1月下旬発売):あとがき5頁、寄稿5頁/尾崎 秀樹「白土史観への照準」
第3巻・影分身の巻(初版1977年3月20日/1977年2月下旬発売):付加なし
第4巻・螢火の巻(初版1977年3月20日/1977年2月下旬発売):付加なし
第5巻・練活の巻(初版1977年4月20日/1977年3月下旬発売):付加なし
第6巻・身虫の巻(初版1977年5月20日/1977年4月下旬発売):付加なし
第7巻・影ヌイの巻(初版1977年6月20日/1977年5月下旬発売):付加なし
第8巻・四貫目の巻(初版1977年7月20日/1977年6月下旬発売):付加なし
第9巻・無角の巻(初版1977年8月20日/1977年7月下旬発売):付加なし
第10巻・陽炎の巻(初版1977年9月20日/1977年8月下旬発売):付加なし
第11巻・オボロ影の巻(初版1977年10月20日/1977年9月下旬発売):付加なし
第12巻・エトリ忍法の巻(初版1977年11月20日/1977年10月下旬発売):付加なし
第13巻・袋返しの巻(初版1977年12月20日/1977年11月下旬発売):付加なし
第14巻・鬼車の巻(初版1978年1月20日/1977年12月下旬発売):付加なし
第15巻・カゲリの巻(初版1978年2月20日/1978年1月下旬発売):付加なし
表紙画(元絵)初出
第1巻表紙: 「少年」1966年2月号複合付録本扉
第2巻表紙: 「少年」1964年6月号付録本表紙
第3巻表紙: 「週刊少年サンデー」1968年12月22日号(52号)リメイク版連載扉
第4巻表紙: 「少年」1962年8月号複合付録本表紙
第5巻表紙: 「少年」1963年1月号付録本表紙
第6巻表紙: 「少年」1963年4月号付録本表紙
第7巻表紙: 「少年」1963年10月号付録本表紙
第8巻表紙: 「少年」1964年12月号付録本表紙
第9巻表紙: CC版第8巻表紙
第10巻表紙: 「少年」1964年5月号付録本表紙
第11巻表紙: CC版第11巻表紙
第12巻表紙: 「少年」1965年2月号付録本表紙
第13巻表紙: 「少年」1965年6月号付録本表紙
第14巻表紙: 「少年」1965年8月号付録本表紙
第15巻表紙: 「少年」1965年10月号付録本表紙
「サスケ」の4回目の単行本化。表紙画は上のように雑誌掲載時の表紙画などをコラージュしたもの。
旧小学館文庫
忍者旋風
風魔忍風伝
全4巻
初版 : 1977年7月20日〜1977年11月20日
定価 : 各290円
収録作品名
忍者旋風
第1巻・雲の巻(初版1977年7月20日/1977年6月下旬発売):付加なし
第2巻・残月の巻(初版1977年9月20日/1977年8月下旬発売):あとがき3頁
第3巻・忍の巻(初版1977年10月20日/1977年9月下旬発売):寄稿4頁/佐藤 忠男「白土三平の闘争史観」
第4巻・流星の巻(初版1977年11月20日/1977年10月下旬発売):付加なし
表紙画は日暮修一。
旧小学館文庫
真田剣流
全3巻
初版 : 1977年12月20日〜1978年3月20日
定価 : 各290円
収録作品名
真田剣流
第1巻・桔梗の巻(初版1977年12月20日/1977年11月下旬発売):付加なし
第2巻・丑三の巻一(初版1978年2月20日/1978年1月下旬発売):あとがき2頁(KDC版第1巻の再録)
第3巻・丑三の巻ニ(初版1978年3月20日/1978年2月下旬発売):寄稿4頁/副田 義也「紙芝居から劇画へ」
表紙画は日暮修一。
旧小学館文庫
風魔
全2巻
初版 : 1978年4月20日〜1978年5月20日
定価 : 第1巻260円/第2巻290円
収録作品名
風魔
第1巻・二階堂乱舞の巻(初版1978年4月20日/1978年3月下旬発売):寄稿5頁/石川 弘義「(無題)」
第2巻・シジマ無情の巻(初版1978年5月20日/1978年4月下旬発売):付加なし
表紙画は日暮修一。
旧小学館文庫
狼小僧
全3巻
初版 : 1978年7月20日〜1978年10月20日
定価 : 各290円
収録作品名
狼小僧
鬼影城落城 ※第3巻に併載
第1巻・誕生の巻(初版1978年7月20日/1978年6月下旬発売):付加なし
第2巻・放浪の巻(初版1978年9月20日/1978年8月下旬発売):寄稿4頁/副田 義也「三つの主題について」
第3巻・群狼の巻(初版1978年10月20日/1978年9月下旬発売):付加なし
表紙画は角田純男。
旧小学館文庫
死神少年キム
全1巻
初版 : 1978年8月20日
定価 : 290円
収録作品名
死神少年キム
第1巻(初版1978年8月20日/1978年7月下旬発売):寄稿4頁/佐藤 忠男「限りなく野生動物に近い少年」
表紙画は日暮修一。
旧小学館文庫
赤目
全1巻
初版 : 1978年12月20日
定価 : 290円
収録作品名
赤目
第1巻(初版1978年12月20日/1978年11月下旬発売):寄稿4頁/石川 弘義「「赤目」にみる大衆操作」
表紙画は日暮修一。作品末の文章が「あとがき」として外に出ているが、これは作品の一部である。こういった形態はこの「赤目」が収録されている全ての単行本の中で後にも先にもこの旧小学館文庫版のみ。
旧小学館文庫
カムイ伝
全15巻
初版 : 1979年1月20日〜1980年2月20日
定価 : 各490円
収録作品名
カムイ伝(第一部) → 内訳
第1巻・誕生の巻(初版1979年1月20日/1978年12月下旬発売):寄稿4頁/尾崎 秀樹「文化史的な存在理由をもつ劇画」
第2巻・斬首の巻(初版1979年1月20日/1978年12月下旬発売):付加なし
第3巻・玉手騒動の巻(初版1979年2月20日/1979年1月下旬発売):付加なし
第4巻・谷地湯の巻(初版1979年3月20日/1979年2月下旬発売):付加なし
第5巻・夢の男の巻(初版1979年4月20日/1979年3月下旬発売):付加なし
第6巻・八方変現の巻(初版1979年5月20日/1979年4月下旬発売):付加なし
第7巻・雪どけの巻(初版1979年6月20日/1979年5月下旬発売):付加なし
第8巻・蔵六屋敷の巻(初版1979年7月20日/1979年6月下旬発売):付加なし
第9巻・銀札くずれの巻(初版1979年8月20日/1979年7月下旬発売):付加なし
第10巻・木の間党の巻(初版1979年9月20日/1979年8月下旬発売):付加なし
第11巻・クズレの巻(初版1979年10月20日/1979年9月下旬発売):付加なし
第12巻・山盗りの巻(初版1979年11月20日/1979年10月下旬発売):付加なし
第13巻・朝露の巻(初版1979年12月20日/1979年11月下旬発売):付加なし
第14巻・号びの巻(初版1980年1月20日/1979年12月下旬発売):付加なし
第15巻・海原の巻(初版1980年2月20日/1980年1月下旬発売):付加なし
表紙画初出 (各表紙画のタイトルは「画集カムイ伝」(1978年)から採った)
第1巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1965年1月号表紙画「山丈」
第2巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1965年6月号表紙画「降雪」
第3巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1965年9月号表紙画「追尾」
第4巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1965年12月号表紙画「襲撃」
第5巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1966年5月号表紙画「一揆」
第6巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1966年11月号表紙画「晒刑」
第7巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1967年3月号表紙画「失意」
第8巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1969年4月号表紙画「ナナ」
第9巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1967年12月号表紙画「カサグレ」
第10巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1968年4月号表紙画「笹一角」
第11巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1969年2月号表紙画「苦悩」
第12巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1969年8月号表紙画「最期」
第13巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1969年12月号表紙画「叫合」
第14巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1970年12月号表紙画「蜂起」
第15巻表紙: 「月刊漫画ガロ」1971年6月号表紙画「梟首」
「カムイ伝(第一部)」の2回目の単行本化。第12巻初版本は「初版1979年11月20日」という記述であるのに重版本では「初版1979年10月20日」となってしまっているミスあり。「カムイ伝」(第一部)はこの旧小学館文庫版から第13巻P392の原稿が反転する。
カヴァーの変化
「カムイ伝」のみ茶色のカヴァーだったが、1989年4月1日の消費税法施行後は他のシリーズに合わせて白色になった。


※左:1979年1月20日発行の初版第1刷。茶色。ビニールコーティング無し。定価490円。書籍コード:0170-280021-3068
※中:1988年11月25日発行の第25刷。茶色。ビニールコーティングあり。定価490円。ISBN-10:ISBN4-09-190021-6,Cコード:C0179,定価コード:\490E
※右:1990年3月25日発行の第27刷。白色。ビニールコーティングあり。定価500円(本体485円)。ISBN-10:ISBN4-09-190021-6,Cコード:C0179,定価コード:P500E(消費税3%を含み「P」に変化)

各巻表紙





旧小学館文庫
シートン動物記
全2巻
初版 : 1980年10月20日〜1980年11月20日
定価 : 各430円
収録作品名
第1巻
 フェニボンクの山猫
 ウォスカと赤頭の子狼
 スプリングフィールドの狐
 ビリー
第2巻
 灰色熊の伝記
第1巻・スプリングフィールドの狐(初版1980年10月20日/1980年9月下旬発売):あとがき1頁、寄稿4頁/副田 義也「荒涼とした時間を生きる」
第2巻・灰色熊の伝記(初版1980年11月20日/1980年10月下旬発売):付加なし
表紙画は日暮修一。
貸本印刷物より初復刻された2作品について
収録作品のうち「フェニボンクの山猫」と「ウォスカと赤頭の子狼」は、1961年の「小学六年生」(小学館)に連載された作品で、同年貸本「シートン動物記1」(東邦漫画出版社)として発行された。 この2作品は貸本を除けば初の単行本化だが、原稿紛失のために貸本印刷物からの復刻である。第1巻の中扉絵も同様で、貸本の中扉頁をスキャンしたもの。 今回、「フェニボンクの山猫」の冒頭部分(P41まで)は以降の頁と高さを合わせるためコマを縦に伸ばす改稿をしている。断ち切りコマ部分を直すなどの改稿もある。

昔は出版社に原稿取られちゃうわけね、そんまんま。ところが俺は『サスケ』なんかでもみんな桑っちゃんに「必ず持って来てくれ」、って。だから再版すぐ出来たわけ。『シートン』で二、三本回収出来なかったんだ。失くされたやつはどうしようもない。
※「月刊漫画ガロ」1994年9月号(創刊30周年記念号)P30「対談:白土三平×長井勝一」より

「サスケ」は桑田裕のおかげで当時の通例に逆らい原稿を回収し、すぐに貸本化できた。だが「フェニボンクの山猫」「ウォスカと赤頭の子狼」の原稿(連載7回分)は処分されてしまったのだという。 ただこれも連載後に東邦漫画出版社から貸本化しているのでちょっと疑問は残る(よって実際は東邦漫画出版社による紛失か)。この部分の復刻の経緯に関して、原本提供者の呉智英による回想文があるので、下に一部転載する。

一九八〇年前後のことである。長井氏から電話があった。白土三平の初期作品を、小学館で覆刻することになったのだが、長井氏は原本を持っていないので編集資料用に貸してやってくれないか、というのである。それは『シートン動物記』の中の数話分で、長く未覆刻のままであった。私は苦労して原本を手に入れ、愛蔵していたが、長井氏の頼みであるから貸した。しかし、その原本は返ってこなかった。長井氏は、私からその原本を受け取った瞬間、もうそのことを忘れていたのである。
※「月刊漫画ガロ」1996年3月号(長井勝一追悼号)P110「男気のある蕩児のように」(呉智英)より

青林堂の長井勝一が(おそらく赤目プロから)小学館での復刻のための話を受け、ファンであった呉が泣く泣く貸本を提供し、おかげで無事に刊行されたが呉にとっては「私の宝物いづこ…」といった話。

ここで長井勝一がなぜ原本を持っていなかったのかという話。「COMIC BOX」1982年10月号P93の記事によると、その約20年前、訪ねてきた村野守美に「自分の分」を譲ってしまったのが理由のようだ。 これは青林堂の長井を訪ねているということで、東邦漫画出版社の貸本「シートン動物記」全2巻ではなく青林堂発行の貸本「灰色熊の伝記」上下巻のことである可能性も否定できない。ただ、この「灰色熊の伝記」上下巻の在庫は「月刊漫画ガロ」掲載の広告をさらってみたところ1967年1月頃まで続いている(つまりその後も数年間は在庫が残っている)。 また、これと同じ話を村野は単行本「ガロ曼陀羅」(1991年7月17日発行/TBSブリタニカ)P24-25に「二一歳の時」というタイトルで書いている。貸本「灰色熊の伝記」が発行されたのは村野が22歳の時なので、やはり村野が求めたのは東邦漫画出版社の貸本「シートン動物記」全2巻だったのだろう。 長井所有の本は村野にわたり、その穴埋めを呉がしたという構図が浮びあがる。

白土三平先生のシートン動物記を貰いに十九のボクは行きました それが長井さんと最初に逢った日です.ありがとうございました
※「月刊漫画ガロ」1996年4月号(長井勝一追悼号2)P3より

というものも存在するが、この「十九」というのは明らかに間違いだ。村野は1941年9月5日生まれなので19歳の時には東邦の貸本「シートン動物記」全2巻さえまだ発行されていない。

発行時村野20歳(1961年は数えで21)
・貸本「シートン動物記1」/1961年12月8日発行/東邦漫画出版社
・貸本「シートン動物記2」/1962年8月20日発行/東邦図書出版社

発行時村野22歳(1964年は数えで24)
・貸本「灰色熊の伝記」上巻/1964年1月15日発行/青林堂
・貸本「灰色熊の伝記」下巻/1964年2月15日発行/青林堂
旧小学館文庫
ワタリ
全7巻
初版 : 1983年10月20日〜1984年10月20日
定価 : 第1,4-7巻380円/第2,3巻330円
収録作品名
ワタリ
第1巻・第三の忍者の巻一(初版1983年10月20日/1983年9月下旬発売):あとがき1頁、寄稿5頁/佐藤 忠男「ワタリ」
第2巻・第三の忍者の巻ニ(初版1983年12月20日/1983年11月下旬発売):付加なし
第3巻・第三の忍者の巻三(初版1984年1月20日/1983年12月下旬発売):付加なし
第4巻・0の忍者の巻一(初版1984年3月20日/1984年2月下旬発売):付加なし
第5巻・0の忍者の巻ニ(初版1984年6月20日/1984年5月下旬発売):付加なし
第6巻・ワタリ一族の巻一(初版1984年8月20日/1984年7月下旬発売):付加なし
第7巻・ワタリ一族の巻ニ(初版1984年10月20日/1984年9月下旬発売):付加なし
表紙画は日暮修一。
あとがき一覧
※カヴァー表紙画に白土のイラストを使用しているのは「カムイ外伝」「サスケ」「カムイ伝」のみ。それ以外は雑誌「ビッグコミック」の表紙画で有名な日暮修一が画いているが、「狼小僧」だけは角田純男が担当している。カヴァーを外した本体表紙は、滝瀬源一による雲のイラスト(スクラッチボード)で統一されている。

※1982年の半ばからカヴァーにビニールコーティングが施される。よって以降に初版本が発行された「ワタリ」全7巻と「カムイ外伝」第4-19巻はビニールコーティングされたものしか存在しないが、それ以外のものはビニールコーティングされていないものと、ビニールコーティングされた重版本が存在する。

※重版時に値上げしたものはカヴァー背表紙の価格印字の上に★マークが入る(価格印字の無くなる消費税法施行の前まで)。「カムイ外伝」第4-16巻だけは例外的に初版本から★マークが入っているが、これはただ値上げが完了した既刊のものと体裁を合わせるためだろう。

※初版本発行時は「カムイ外伝」第17-19巻以外全てのカヴァー背表紙に価格が印字されていたが、1989年4月1日の消費税法施行以降その印字は消える。その時の在庫本にカヴァーのみを後からすり替えたものも存在するが、カヴァーを取ってしまうと基本的に価格表記が本体のどこにも無い。つまり本体の「発行年月日」と、カヴァーの製造年月日(価格表記などの印字)に期間差を疑うことが必要とされるのである。よってカヴァーが「定価410円(本体398円)」のような税込表記になっていて、本体の発行日が1989年4月以前である場合、すり替えを疑ったほうがいい。

※1976年3月に発売された「4月20日初版第1刷発行」の28冊(永島慎二著「漫画家残酷物語」第1・2巻は次月の発売なので除く)を皮切りにスタートした小学館の漫画文庫シリーズは、1989年6月発売の「カムイ外伝」第19巻で新刊の発行を終了する。1994年から新たな漫画文庫シリーズ「小学館文庫」がスタートしたため、この昔のシリーズに対し便宜上「旧小学館文庫」という呼称を使用した。